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江波山気象館 メールマガジン
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2005年 6月2号
メールマガジン版江波山気象館情報しおかぜ

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広島市江波山気象館から
気象に関するさまざまな情報をお届けします。
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梅雨前線付近の様子 
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 梅雨前線は、オホーツク高気圧と、太平洋高気圧がぶつかり合って発生すると言われているが、果たしてそうなのか、発生形態を詳しく見ることにする。

図は、梅雨時における日本付近の気団分布を示したものです。梅雨前線付近は南北の気団の勢力争いの場で、押し合いの結果、前線は南北振動をし、消長を繰り返し、天気に変化を与えます。

 通常、梅雨前線の活動は、6月より、7月の梅雨末期の方が、集中豪雨を発生させます。

 図の、北海道付近の気団はオホーツク海高気圧に、日本の南の気団は太平洋高気圧に対応。中国南部からのモンスーン気団は太平洋高気圧より、多湿で舌状に進入いてくることから「湿舌」と呼ばれ、豪雨をもたらすため、恐れられている。

 中国大陸からの大陸性の気団は比較的暖かく乾燥している。梅雨前線は、日本の東では共に海洋性気団で、南北の温度差が大きい。一方、西日本付近から大陸にかけては、温度差が少なく、水蒸気量(湿り具合)の差が大きいのが特徴である。

 梅雨時の豪雨はモンスーン気団の、大量の水蒸気の輸送によりもたらされるが、水蒸気の輸送にもリズムがあり、南西気流が強まるとその先端部(湿舌)で豪雨が発生する。梅雨時の豪雨災害に備え万全を期したい。