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江波山気象館 メールマガジン
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2006年 5月2号
メールマガジン版江波山気象館情報しおかぜ

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広島市江波山気象館から
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「ひょう」(雹)に注意
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 「ひょう」は積乱雲(雷雲)から降り、直径5mm以上の氷の粒です。それより小さなものは霰(あられ)と呼びます。大きいものは、ミカンや鶏卵くらいで、普通は小豆大くらいが多く、巨大なものにカボチャ大があります。  

 カボチャ大のものは大正6年6月29日、埼玉県中条村今井に降ったもので、重さ 3.4kgあったそうです。

 「ひょう」は積乱雲の中の強い上昇気流に支えられ、上昇や下降を繰り返して次第に巨大化します。強い上昇気流の領域から離れる場合や、上昇気流が弱まると落下してきます。

 落下速度は、「ひょう」の大きさにより直径5mmでは、秒速10m。直径5cmでは秒 速32mで、時速にすると115kmにもなります。氷の大きな塊がこんな速度で家畜や人の 頭に当るとひとたまりもありません。

 5〜6月は「ひょう」の季節です。この頃は太陽高度が高く、日射が強まり、地 面が加熱されやすくなります。このような時に、上空に寒気が流れ込むと、大気の 状態が非常に不安定になり、対流が盛んになります。  

 このため、「ひょう」をもたらす積乱雲が発生し、空が急に曇り稲光や雷鳴の後、 突然「ひょう」が降り驚かされます。  

 「ひょう」や落雷、突風(ダウンバースト)、竜巻など顕著現象が発生する目安とし て、5〜6月頃、上空5000m付近に−15℃の寒気が入り、地上気温が25℃。盛夏期は 上空−6℃、地上気温34℃位です。地上と上空5000mの気温差が40度くらいになると、 はげしい雷雨に伴う顕著現象が発生します。