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江波山気象館 メールマガジン
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2009年 1月号
メールマガジン版江波山気象館情報しおかぜ

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広島市江波山気象館から
気象に関するさまざまな情報をお届けします。
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雪のお話
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 冬といえば「雪」。この冬シーズンは広島市で15年ぶりに11月に雪が降るなど、雪を身近に感じる機会も多かったのではないでしょうか?
 そこで、今回は「雪」について取り上げてみます。

空気中には、目に見えないくらい小さな「ちり」があります。この「ちり」などに水蒸気が集まり、直接固体の氷となって小さい氷の結晶ができます。この結晶が雲の中で大きく成長したものが雪です。
水は凍ると六角形の結晶になります。水蒸気は六角形の縁や角にくっつきやすい性質があるので、雪の結晶は平面状の六方向に広がるものが多いわけです。
 雪の結晶には針状・角柱状・板状・樹枝状などの形、あるいはそれらの組み合わせや不規則な形をしたものなどがあります。結晶がばらばらに降ることもありますが、いくつかがくっつき合ったって降ることが多く、これを雪片といいます。雪片の大きなものは直径が10〜20cmに達することもあります。
この雪の結晶がとけないまま地上に降ってくるのが「雪」、途中で溶けてしまうと「雨」になります。

 さて、この地上付近で雪になるか雨になるかの境目は気温でみると2〜3℃前後と言われています。
 しかし、みなさんも経験があるかもしれませんが、もっと気温が高くても雪になることもあります。たとえば、地上気温が6℃であっても雪が降る場合があるのです。
 では、雨と雪の境目は気温以外になにが影響しているのでしょうか?

 実は、湿度にその秘密がかくされているのです。地上付近の湿度が低い場合、すなわち乾燥している場合には気温が高くても雪になる場合があります。

 これは、湿度が低いと雪の水分が蒸発しやすくなります。このとき雪は氷から水蒸気へと直接変化します。(これを昇華といいます。)。このときに熱を奪われて冷えて0℃以下になってしまうためで、気温が多少高くても融けずに地上まで届くのです。

 過去には北海道や九州で9℃以上の気温で雪が降った例があります。
 そして、いつも暖かいイメージのある沖縄県でも過去に雪が降ったことがあります。1977年2月17日に沖縄本島の西にある久米島の観測所でみぞれが観測されました。雪と雨が一緒に降るみぞれは、気象庁の観測分類上では雪になるのです。

 1935年、中谷宇吉郎博士は世界ではじめて、北海道大学の低温実験室内で人工の雪の結晶をつくりだすことに成功しました。そのとき博士は雪の結晶の形が、気温や湿度によってどのように成長するか、どのように変化するかをつきとめました。
 つまり、降ってきた雪の結晶を見れば、その結晶のできた空の状態がわかるという
ことです。だから博士は落下してくる雪の結晶を「天から送られた手紙である・・・」という名言を残しています。

もうすぐ立春です。暦の上では春がやってきますが、まだまだ寒さ厳しい2月です。体調を崩されないようにお気をつけください。