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江波山気象館 メールマガジン
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2009年 8月号
メールマガジン版江波山気象館情報しおかぜ

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広島市江波山気象館から
気象に関するさまざまな情報をお届けします。
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今年の夏の天気について
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 今年の夏は梅雨が長く、太平洋高気圧の勢力が強くならなかったため、暑い夏の期間が非常に短かく、お盆を過ぎると朝晩過ごしやすい日が多かったように思います。

 広島市江波山気象館がある中国地方や九州北部、北陸地方の梅雨明けが8月4日ごろ。中国地方では、平年より14日も遅い梅雨明けとなりました。また、東北地方では梅雨明けが特定されないままとなっています。

 この原因については、先月のメールマガジンでも少し触れましたが、気象庁で8月3日に異常気象分析検討会が開催され、太平洋西側のペルー沖の海水温が上昇するエルニーニョ現象が6月から観測されていおり、この影響で亜熱帯ジェット気流が南に寄り、このためいつもより太平洋高気圧の日本付近への張り出しが弱くなったためと考えられるとの分析結果が発表されました。

 梅雨前線の影響では7月19日〜26日には九州北部や中国、四国地方で豪雨による災害に見舞われました。防府市では土石流や山崩れによって14人の命が奪われ、広島県内でも東広島市志和町で土砂崩れが発生し1人がなくなりました。

 梅雨の季節がようやく終わったと思ったら、今度は台風9号の影響で、8月8日〜11日に九州北部から東北地方までの広い範囲で大雨となりました。とくに9、10日には兵庫県佐用町で死者18名、行方不明者2名の大きな被害が出ました。また、7月19日には岡山県美作市、27日には群馬県館林市で竜巻による被害が発生したのも記憶に新しいところです。

 さて、このように夏の前半は雨や曇りの日が続いた印象のある今年の夏ですが、この影響はいろいろな所に出ています。

 たとえば、ここ数年熱帯夜(最低気温が25℃以上の日)や真夏日(最高気温が30℃以上の日)や猛暑日(最高気温が35℃以上の日)が続き、熱中症で倒れる人が増えていましたが、今年8月末まででは、広島では熱帯夜が15日、猛暑日が1日と去年(熱帯夜37日、猛暑日13日)と比べ非常に少なくなりました。おかげで、熱中症の患者の搬送件数が少なくなった、というのはよい影響といえるかもしれません。(広島市消防局では昨年4月から8月末までの搬送件数が203件であったのに対して、今年4月から8月30日までの搬送件数は115件と約半分に抑えられました。)

 しかし、いい面ばかりとは言えず、日照不足のために米をはじめとした農作物の生育に影響が出ました。JA広島市では主力作物であるトマトの収穫量が約3割減となりました。収穫が減ると、その影響は価格が上がるというところで私たちの生活に影響してきます。レタスやジャガイモ、タマネギは例年より3割〜6割の高値となりました。

 今年は天気が私たちの生活や経済に大きな影響を与えているということを再認識する夏となりました。