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江波山気象館 メールマガジン
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2010年 7月号
メールマガジン版江波山気象館情報しおかぜ

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広島市江波山気象館から
気象に関するさまざまな情報をお届けします。
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夏の企画展開催中です
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 広島市江波山気象館では、毎年夏に企画展をおこなっています。内容は気象分野にこだわらず科学全般を対象にして、体験型でこどもたちが展示物を試しながら楽しめるように心がけており、親子連れを中心に毎年楽しんでもらっています。

 そして、今年の企画展「地球のフシギで遊ぼう!〜重力・磁力のヒミツ〜」が今日7月31日からはじまりました(8月29日まで)。そんなわけで今回は、「気象」とは少し内容が離れますが、企画展で取り上げている重力についてのお話をお届けしたいと思います。

 今回の企画展では、もしも重力が3分の1になったらという体験ができる装置や、体をななめにしてふだん意識しない重力を感じようといった展示で重力について考えてもらうようになっています。

 普段私たちが体重計に乗ると出る数字は、私たちの体という物体が地球という天体によって引っぱられる力を表しています。もし、体重が60kgであれば、60kgの力で地球に引っぱられているということです。この力は天体の大きさによって変わります。地球上での重力を1とすると、よく引き合いに出される月面上での重力は6分の1、水星や火星の表面での重力は約3分の1です。

 もし60kgの体重の人が、120kgの宇宙服を着て月で体重計にのったとしたら、(60kg+120kg)÷6で30kgになるわけです。120kgの宇宙服を着ても、地球の体重より軽いわけですから、軽々(?)と移動できるわけです。ちなみに計算上では木星で2.4倍、太陽では28倍だそうです。

 ところで、この重力は地球による引力と、自転によって生じる遠心力の合力なので赤道と北極や南極ではほんの少し変わってきます。遠心力は回転半径が大きいほど、回転が速いほど大きくなるので、赤道の方が遠心力は一番大きいのです。(反対に北極や南極では0になります。)ただし、この力は一番大きい赤道でも重力の0.5%と小さく、北極で体重60kgだった人が赤道で体重をはかると体重が300g少なくなるくらいなので、あまり大きな影響はありません。

 今回の展示では、体重15〜60kgの人が対象ですが、この重力が3分の1になったときの感じを味わってもらうことができます。もし、お近くにお住まいでしたら、期間中一度おいでください。(体験はこども優先ですが、混んでない時間帯であれば、大人も試すことができます。)