△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼

江波山気象館 メールマガジン
▲▼▲お天気かわらばん▼▲▼

2011年 6月号
メールマガジン版江波山気象館情報しおかぜ

▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲

広島市江波山気象館から
気象に関するさまざまな情報をお届けします。
http://www.ebayama.jp
============================================================================
梅雨入り〜梅雨の語源は・・・〜
============================================================================

 今年の広島(中国地方)の梅雨入りは早く、5月26日でした。これは昨年(6月
13日)に比べ18日、平年(6月7日)よりも12日早く、気象庁が統計を取り始
めた1951年以来、3番目に早い記録となりました。
 梅雨は、春から夏に移り変わるときに前線が、日本付近に停滞して起こる季節現象
です。梅雨という言葉ですが、梅雨入り・梅雨明けなど「ツユ」と読む場合と、梅雨
前線など「バイウ」と読む場合があります。梅雨の読み方の変遷を調べてみました。
 梅雨の語源には、色々な説があります。その一つ「梅雨(バイウ)」は中国で生ま
れた言葉で、長江(揚子江)流域で梅の実が熟する頃に降る雨ということから名づけ
られました。
 また、黴(カビ)が生えやすい時期の雨だからという意味で「黴雨(バイウ)」と
呼んでいたものが、カビでは語感がよくないので、同じ読みで季節に合った「梅」の
字を使い「梅雨(バイウ)」になったという説もあります。
 では、日本に「梅雨(バイウ)」という言葉が伝わったのはいつごろでしょうか?
時代は、平安時代までさかのぼります。この時代の詩歌集[藤原公任(ふじわらのき
んとう)撰「和漢朗詠集」(わかんろうえいしゅう)]に「梅雨」という言葉を読ん
だ詩の一節があります。すでに平安時代には、日本に伝わっていたようです。
 しかし、この時代は、梅雨のことを(さみだれ、さつきあめ)と呼ぶことが主流で
した。「さ」とは5月のこと、「みだれ」は「水垂れる」の意味です。「5月に梅雨」
「時期が少し早いのでは?」と思われたかもしれません。ここで言う5月は、旧暦の
5月を表していて、現行歴の6月にあたります。同じような言葉の例を見ると「五月
晴れ(さつきばれ)」は、本来は梅雨の晴れ間を伝えた言葉であったり、「五月闇
(さつきやみ)」は、梅雨空の暗さを表す言葉であったりします。
 その後、日本では「梅雨」の読み方が(バイウ)から(ツユ)に代わって行きまし
た。でも、いつごろからでしょうか?江戸時代の「日本歳時記」の中に、「これを梅
雨(ツユ)となづく」という記述があります。記述から、江戸時代あたりには、(バ
イウ)を(ツユ)と読んでいたようです。
 「梅雨(ツユ)」の言葉の由来には、様々な説があります。調べてみると、木の葉
などに降りる「露(ツユ)」から連想したとする説や、梅の実が熟して潰れる時期だ
から「つぶれる」を意味する言葉から関連付けたとする説、さらには、食べ物や衣類
に黴が生えたり腐ったりなど、駄目になりやすい時期だから、潰える(ついえる)、
やつれ衰える、疲れるを意味する言葉の潰ゆ(ついゆ)が(ツユ)に変化したとする
説など、やはり、この季節の自然や植物に関連した説が多いようです。
 植物にとって大切な雨をもたらす梅雨ですが、時には大雨による災害へとつながっ
てしまう場合があります。最新の気象情報に注意をしつつ、これから梅雨明けまでの
季節は、雨と上手につきあっていきたいですね。