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江波山気象館 メールマガジン
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2011年 8月号
メールマガジン版江波山気象館情報しおかぜ

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広島市江波山気象館から
気象に関するさまざまな情報をお届けします。
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涼しさ、冷たさ さがし・・・
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 8月8日は立秋。暦の上ではこの日から秋のスタートです。でも、8月の日最高気温の平年値[昭和56(1981)年〜平成22(2010)年の平均値]は 32.5℃とまだ暑い日が続きます。
 そうした中、シャキシャキと氷を削る音が聞こえてきました。甘いシロップをのせてかき氷のできあがり!子どもたちに大人気です。氷って、見ているだけでも涼しく感じますね。冷蔵庫があれば、氷を使いたいときに、すぐ取り出すことができます。でも、製氷する技術がなかった時代は、そうはいきませんでした。
 冬の間にできた天然の氷を、溶けないように夏まで保管しておく必要がありました。その方法は、地面に掘った穴などに、雪を固めて溜め、その上に暑さが伝わるのを防ぐためにモミガラなどを敷きました。このようにして氷を保管しておく穴のことを氷室(ひむろ)とか雪倉といいます。
 その昔、氷は貴重な献納品で、江戸時代に加賀藩は将軍への献上氷を行っていました。雪国から遠い江戸の人々にとって、氷は、なかなか手に入れることのできない高級品だったのです。
 では、冷蔵庫はどのようなしくみで庫内の温度を下げているのでしょうか。実は、気化熱を利用しています。気化とは、物質が、液体から気体に状態変化することを言い、気化するときにその周りから熱を奪います。この熱のことを気化熱といいます。
 私たちの生活の中でも、気化熱の作用を感じたり、利用したりすることがあります。例えば、注射を打つ前に、アルコールを含ませた綿で腕をふくと、冷たく感じます。これは、液体のアルコールが、気化(蒸発)するときに、腕の熱を奪うためです。
 また、庭や家の前に水をまく「打ち水」も気化熱の作用を利用したものです。まいた水が気化するときに、地面から熱を奪い、温度が下がります。
 さらに、素焼きの器にも、冷やす工夫があります。この器の表面には、釉薬がかかっていません。そのため、器の表面には、目にはみえない小さな穴がたくさんあります。その穴に飲み物がしみこみ、器から水分が気化するため、器全体の温度が下がり、中の飲み物を冷たく保つことができるのです。このように、冷蔵庫やクーラーのない時代から、様々な工夫をし、今も利用されています。
 冷蔵庫の中で気化熱はどのように利用されているのでしょうか。パイプの中にある気体は、コンプレッサー(気体を押し縮める機械)で圧縮されます。このとき発生する熱は、冷蔵庫の背面にある放熱器で放熱し熱を外に出します。庫内の気体は、圧縮され高圧の液体となります。この液体が、もとの気体にもどるとき、周りから熱を奪います。このとき出る冷気を庫内に送りこみ温度を下げているのです。エアコンの場合も同様に、夏は室内の熱を外に運び出し、冷たい空気を室内に送り、部屋を冷やします。
 夏に涼しさを得るため電気製品に頼りがちになりやすいですが、時には窓を開けてみましょう。これからは少しずつ自然に流れてくるやさしい風や虫の鳴き声が、ここちよくなってくるのではないでしょうか。