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江波山気象館 メールマガジン
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2011年 10月号
メールマガジン版江波山気象館情報しおかぜ

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広島市江波山気象館から
気象に関するさまざまな情報をお届けします。
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朝晩の冷え込み〜放射冷却現象〜
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 二十四節気の一つ霜降(そうこう)も過ぎ、山間部では、冷え込む早朝に霜を見るようになり、一歩ずつ冬の到来を感じられるようになります。広島市内でも朝晩は、寒くさえ感じるようになってきました。10月の広島の最低気温平年値[昭和56(1981)年から平成22(2010)年30年間の平均値]を見ると上旬16.4℃、中旬14.5℃、下旬11.9℃と2〜3℃ずつ下がっています。今月の観測値は、上旬14.8℃、中旬15.2℃、下旬14.0℃(29日現在)でした。10月も中旬ぐらいになると、秋の長雨も終わり、前線は南に下がり、日本付近は移動性の高気圧に覆われることが多くなり、秋晴れの季節を迎えます。
 先日、「今朝は放射冷却の影響で、この時期一番の冷え込みとなりました」というニュースを聞きました。また新聞でも、土師ダム(安芸高田市)の霧の話題が掲載されていました。土師ダム周辺では、これからの季節、放射冷却現象が強まり、夜明け前から湖面一帯に、濃い霧が立ち込める日が多くなるそうです。また、三次市の霧のニュースも、よく話題になります。では、このように新聞やテレビで見たり聞いたりする「放射冷却現象」ってどのような現象なのでしょうか?
 地面や地上の物体は、昼でも夜でも空に向かって熱を放射しています。昼は、入射してくる太陽からの熱のほうが地面から放射される熱より多いので地面があたたまります。一方、夜は、太陽からの熱がなくなり、熱が地面から放射されるだけとなるため、地面が冷えていきます。これを「放射冷却現象」といいます。
 この放射冷却現象が強まる条件は、夜の天気が快晴で風が弱いことです。このようなときは、熱が上空へと逃げることで地面が冷え、また上空と地面付近の空気も混ざりあわないので地表付近の空気もぐんと下がります。上空に雲があると、地表から放射された熱の一部は雲に吸収され、あらためて地表へ向けて放射されるため地表付近の空気はあまり下がりません。このように放射冷却現象が強まると、朝晩の冷え込みが強まったり、湖面に霧が発生したりする原因となる場合があります。
 これからの季節、紅葉が山を飾り、霜が降り、自然の冬仕度も始まります。また、大陸の冷たい空気を持った高気圧が強まると、冬型の気圧配置となり、時には雪が降ることがあります。
季節の変わり目であるこの時期は、気温の変化に注目しつつ、体調を崩さないように注意しましょう。