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江波山気象館 メールマガジン
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2012年 12月号
メールマガジン版江波山気象館情報しおかぜ

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春の七草
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 もうすぐお正月、新年のスタートです。1月5日は二十四節気の一つ小寒です。この日から節分までを「寒」と言い、冬の寒さが最も厳しくなる時期です。1月の広島の日最低気温平年値[昭和56(1981)年から平成22(2010)年30年間の平均値]を見ると、上旬2.1℃、中旬1.9℃、下旬1.2℃と、やはり日に日に気温は下がり寒くなります。
 この冬本番の寒さを乗り切るための風習の一つに「七草」があります。秋の七草が季節の観賞用の花であるのに対し、正月7日の春の七草は、食用とされる植物が選ばれています。緑の乏しい寒中にこれらを食べ、邪気を払い、縁起を祝った中国の風習が日本に伝わり、春の七草になったといわれています。
 この七草ですが、中国では人日(じんじつ)と呼ばれ、日本でも江戸時代には、五節句の一つに数えられていました。五節句というのは、七草(人日)[1月7日]、桃の節句[3月3日]、端午の節句[5月5日]、七夕[7月7日]、重陽(ちょうよう)の節句[9月9日]のことです。節句は、季節の変わり目にお供え物をする節目の意味があります。七草の節句は、冬本番に向かう季節の変わり目、「小寒」と同じような意味に由来があるそうです。
 では、なぜ1月の行事に春をつけるのでしょうか。実は、今でこそ新暦の正月7日に行われる行事ですが、以前は、旧暦の正月に行われる行事でした。旧暦の正月というと、今の暦では、2月頃になります。2月も中旬頃になると、春の兆しが見えはじめ、植物も芽吹く時期です。そうした中、七草を摘んでおかゆに入れたのでしょう。
 春の七草というと、「せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ、これぞななくさ」の歌を思いうかべる方も多いでしょう。これら七草は、源氏物語の注釈書「河海抄(かかいしょう)」に記され、現在ではこの七種が春の七草とされています。
 これら七草を現在の植物名に当てはめてみましょう。せり(セリ)[セリ科]、なずな(ナズナ)[アブラナ科]、ごぎょう(ハハコグサ)[キク科]、はこべら(ハコベ)[ナデシコ科]、ほとけのざ(コオニタビラコ)[キク科]、すずな(カブ)[アブラナ科]、すずしろ(ダイコン)[アブラナ科]となります。野草だけではなく、身近な野菜も含まれていますね。
 最近では、七草すべてを自宅のまわりで探すのは難しいです。1月7日が近くになると、スーパーなどの店頭に、栽培された七草がパックに詰められてならびます。みなさんも、七草をおかゆに入れて食べて、冬の寒さにそなえましょう。