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江波山気象館 メールマガジン
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2013年 12月号
メールマガジン版江波山気象館情報しおかぜ

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広島市江波山気象館から
気象に関するさまざまな情報をお届けします。
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ホワイトクリスマスを過ごしたい!
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 いよいよ年の瀬が迫ってきました。街並みは鮮やかな電飾で飾られ、華やいでいますね。それと同時に寒さが厳しくなってきて、いよいよ本格的な冬を実感するようになりました。
 さて、12月と言えばクリスマス。中でも少し特別なのが「ホワイトクリスマス」です。夜中に深々と降る雪はロマンチックですが、実はクリスマスに雪が降っているからと言って「ホワイトクリスマス」とは限りません。日本では特に定義はありませんが、国によっては降雪のみではなく積雪がある場合を定義としています。例えばアメリカでは12月25日の朝7時の時点で1インチ(2.5cm)以上の積雪がある場合を指します。
 今回はひとまず「雪が降っている12月24日と25日」を「ホワイトクリスマス」ということにして、そんな雪が降るクリスマスを広島市で過ごせる確率は一体どれぐらいのものなのか、気象庁にある過去の気象データを使って調べてみました。1989年〜2012年の24年間のうち、12月24日に雪が降ったのは1992年、1995年、2005年、2011年、2012年の5回で、25日は1992年、1995年、2000年、2010年、2011年、2012年の6回雪が降りました。どちらか1日でも雪が降る確率は、計算すると約30%(29.16%)です。つまり3〜4年に一度は雪の日に巡り合える計算となります。厳密には、クリスマスは24日の日没から25日の日没までですので、その期間だと6回で25.0%でした。意外と高く感じるのか、それとも低く感じるかは人それぞれですが、近年は比較的雪が降っているようですから、今年も期待できるかもしれません。
 ところで、雪には様々な種類があることをご存知でしょうか?例えばさらさらとした粉雪や、大きく重たいぼた雪(ボタン雪)などが挙げられます。また、雪の結晶の形も様々で、六角形のものや木の枝のように氷が伸びている樹枝状のものなどがよく知られています。実は、樹枝状の結晶は重たいぼた雪に、六角形の結晶は粉雪になることが多く、結晶の形と雪の種類は大きく関係しています。
 どうして雪の結晶には種類があるのでしょうか。それは、結晶ができるときの空気の状態が異なるためです。雪は氷の結晶ですから、静かに凍ると六角形となります。気温が低く湿度が低いときには、雪の結晶は均等に成長して六角形の雪が降ります。しかし、気温が高く湿度が高いと、雪の結晶は成長しやすい角がどんどん伸びて、樹枝状の結晶となります。樹枝状の結晶は結晶同士が絡み合いやすく、いくつもの結晶が絡まると大きな雪となります。こうしてぼた雪となります。
 この冬は寒くなる予想が出ていますので、ちょうど寒気がやってくればホワイトクリスマスを過ごせるかもしれません。雪が降るのか、降るとしたらどのような雪なのか、天気予報をチェックして当日まで楽しみに待ちましょう。