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江波山気象館 メールマガジン
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2016年 9月号
メールマガジン版江波山気象館情報しおかぜ

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広島市江波山気象館から
気象に関するさまざまな情報をお届けします。
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異例づくしの台風
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 今日もテレビやラジオ等の天気予報は、台風18号の進路や影響について伝えています。今の季節、特に気になる台風情報ですが、年間いくつぐらいの台風が発生しているのでしょうか?平年値(1981年〜2010年の30年間の平均)を調べてみました。台風は年間を通して発生しています。特に多い月は、7月3.6個、8月5.9個、9月4.8個、10月3.6個と8月を中心に7〜10月に集中し、年間では25.6個発生しています。
 台風は発生した順に番号がつけられ、その年の最初に発生した台風を台風1号としています。では、今年の台風1号はいつ頃発生したのでしょうか。実は7月3日と、1998年(7月9日)に続いて史上2番目に遅い台風1号の発生でした。過去に台風1号の発生が7月となった年は、1973年(7月1日)と1998年の2回のみで、今年はいつ頃台風1号が発生するのかと、マスコミ等で話題になっていました。台風2号の発生も7月23日と、台風の少ない状態が続いていました。しかし、その後は、1か月もたたないうちに10個以上の台風が発生しました。
 8月には、台風7号・台風9号・台風11号の3つの台風が1週間の内に上陸(台風の中心が北海道・本州・四国・九州の海岸に達した場合をいいます)するという事態となりました。台風7号は17日に、台風11号は21日に、台風9号は23日に北海道に上陸しており、3つの台風が北海道に上陸したのは、気象庁が1951年に統計を開始して以来、初めてのことです。
 また、8月30日には台風10号が岩手県に上陸した後、日本海に抜けて温帯低気圧となりました。台風が東北地方の太平洋側に上陸したことも1951年以来初めてのことでした。この他にも台風10号は、異例づくしでした。
 一つ目は、台風の発生した場所です。台風といえば熱帯地方の海上で発生するものと思われがちですが、8月19日に八丈島の東にあった熱帯低気圧が発達して台風10号となりました。夏は日本付近の海水温が高く、台風のエネルギーとなる熱と水蒸気が海に豊富に蓄えられていました。そのため日本のすぐ近くでの発生となりました。
 二つ目は、台風10号の進路です。台風10号は、かなり複雑な進路をとりました。発生後、普通の台風とは逆行するように南西に進路をとりました。その後、南大東島付近で停滞したのち、向きを北東に変え北上してきました。
 8月16日から31日までの台風の影響による総雨量は、北海道上士幌町ぬかびら源泉郷では858.0ミリとなるなど、北海道に限らず、関東地方・東北地方では総雨量600ミリを超える大雨となったところがありました。ぬかびら温泉郷の8月降水量の平年値197.9ミリと比較すると、かなりの雨量であることがわかります。また、関東地方や東北地方でも1時間に80ミリ以上の猛烈な雨を観測したところもありました。
 雨だけでなく、各地で暴風も観測されました。台湾では、甚大な被害をもたらした台風14号が、観測史上最高の52メートルを記録したほか、台風17号でも日本人観光客が乗った大型バスが強風で横転するなどの被害がでたり、1000ミリ以上の雨が降ったりと、想定を超えることが多発しています。
 10月にかけてもまだ台風が多い時期です。日本では台風18号が10月4日〜5日にかけて西日本や東日本に接近する恐れもあり、今後も台風の情報に注意してください。