貯水型自記雨量計
収蔵品No.920003
 
 雨量計の受水器(写真には写っていない)で集められた雨は、導管をとおって貯水タ
ンクにたまります。タンクには浮きが入っており、タンク内の雨量によって上下します。浮
きにはその高さを記録するペンがついており、時計仕掛けで回転する円筒に巻きつけ
られた自記紙(記録紙)に雨量を記録します。
 タンク内にたまった雨水は、一定の高さになるとサイフォンの原理で急速にタンクの外
に排出され、ペンは0点に戻り記録を続けます。
 この雨量計は、かつて日本の代表的な自記雨量計でしたが、遠隔測定が困難であ
ることや取り扱いが難しいことなどから、現在は転倒ます型雨量計が使われるようになり
ました。
 広島地方気象台では昭和元年10月1日から昭和50年1月1日に廃止されるまで使
用されていました。